今や2人に1人が癌になる時代となりました。
そのため病院でも癌の入院・治療をする患者の割合が多く、抗がん剤や放射線、手術などあらゆる治療が実施されています。
そして、1つの治療法ではなく様々な治療法を組み合わせて実施していくのが今や当たり前の時代です。
そして癌になったら必ずといっていいほど向き合わなければいけないのが「抗がん剤」。
初期の癌でも、末期の場合でも使用する頻度は高く、ほとんどのがん患者が抗がん剤と付き合わなければいけないといっても過言ではありません。
そんな抗がん剤ですが、皆さんはどのくらい治療費がかかるか知っていますか?
治療といっても本当に人それぞれで、何度も繰り返し抗がん剤治療をしなければいけない人もいます。
そんな場合には治療費が膨大になりすぎて、請求書を見てびっくりしてしまうかもしれません。
そんな癌患者をたくさん見てきた看護師の視点から、今回はがんになった患者が向き合う経済的苦痛と実際に支払う費用などを紹介していきたいと思います。
治療費はいくらかかる!?
みなさんが1番知りたいのはここだと思います。ですので、前置きもなくズバリお答えしましょう。
抗がん剤治療の費用は
100万円以上かかるのが当たり前です。
こう思ってしまいますよね?
では、平均的な医療費を見てみましょう。
2018年度の統計結果より
- 入院の場合 約76万円(自己負担3割の場合、約23万円)
- 外来の場合 約5.6万円(自己負担3割の場合、約1.6万円)
このような結果が出ています。
3年前の統計でこの金額ということは、超高額とも言われたオプジーボなどのような抗がん剤が普及していることを考えると、さらに平均的な入院費は高くなっているのではないかと思ったり…
※それでも医療費を削減するために、薬の値段を下げたりなどの対策はしているようです💦
今メジャーともいえるような抗がん剤がどのくらい高いのか調べてみました↓
- オプジーボ… 1瓶(100mg):約15万5千円 ※当初は約73万円😂
- キートルーダ… 1瓶(100mg):約21万5千円 ※当初は約40万円
※2021年8月時点での値段です
例えばオプジーボの場合には、1回の治療で成人で平均240mgを投与することになるので、約37万円/回。(※体格や代謝などによって投与量は変わります)
これを2週間や4週間おき(この辺は主治医や病院の判断)で繰り返していくことになります。
計算が間違っていたらすいませんm(__)m
ですので実際に現場の請求金額を見ていても100万以上かかる患者さんというのは、結構いました。
これ以外に、ベッド代や食費などがかかってきますので。
抗がん剤は長期間続きます
皆さん誤解している人もいるかもしれませんが、抗がん剤は一度体内に入れて終わりというものではありません。
毎日のように点滴が必要な薬剤もあれば、
- 2、3日起きに実施するもの、
- 1週間おきなど
- 1カ月おきなど…
薬剤によって効果的な方法が異ります。
その投与スケジュールを1クールとして、周期的に10クール以上、ほぼ半永久的に継続していくのが抗がん剤の治療なのです。
私が見た中では60クールを超えた方もいました。
1つの瓶が100万円もする薬を何度も何度も使用するとなると、治療費が高額になる理由も分かりますよね。
抗がん剤の治療費は高額療養費の適用になる?
もし抗がん剤治療をした場合、高額療養費制度の対象にはなるのでしょうか?
答えは
ものによる
です。
保険適用の薬剤を使用した場合はもちろん高額療養費の適応になり、月の治療費は限度額内の支払いで納めることが可能です。
ですが注意してほしいのは、未承認の抗がん剤を使用したり、治験に参加をしていたり、先進医療と呼ばれる治療をしていた場合には、高額療養費制度を適応することはできません。
(※治験は病院側が負担することもあります)
その治療費分は全額自己負担となってしまうので、注意しましょう。
自己負担分の治療費は保険で賄うしかない
上で書いたように、抗がん剤の治療費は100万円以上かかってしまうことも多く、経済的に負担が重くのしかかってきます。
これがすべて自己負担となってしまったら、貯金を切り崩すしかありません。
最悪の場合は自己破産という道も考えられます。
ですが、そんな場合にとても役立つのが「がん保険」ですよね。
よくアフ○ックのCMでも、
「保険に入っていてよかった」
というワードが出てくるかと思いますが💦
私は、保険会社の回し者ではありませんが、癌患者さんは多くの方が保険のありがたみを実感しています。
がん保険はただの医療保険とは違い、がんと診断されると一時金がもらえたり、先進医療などを使用した場合には数千万単位で保険金がもらえるというメリットがあります。
しかし、がん保険はがんになってからでは加入することはできません。
もしこれを読んでいて、がん保険に入っていない場合には早めに加入することをおすすめします。
今や癌は2人に1人がなる時代。
後で後悔するより、何があっても安心できるような準備が重要です。
この機会に本当に癌になった時に頼れる保険を選びましょう。
一応広告貼らせてもらいますね↓スイマセン<(_ _)>
治療費が払えないとどうなる?
ここは完全に裏話になりますが、実際にこのようながんの高額な治療費が払えないという方は存在します。
決して少なくないです、はい。
詳しくは次のコラムでお伝えしますね。
まとめ
- 抗がん剤の治療費は100万円以上するのも当たり前
- 基本的に高額療養費の対象になるが未承認のものなどは適応外
- がんになってからでは保険に加入できないため、早めに相談してみよう